不眠や不安を和らげるストレッチ

2021年12月25日作成

受験シーズンが本格化し、プレッシャー等の要因により寝つきの悪化や不安の高まりがみられやすい時期となっております。これらを和らげる方法の一つにストレッチがあります。



ストレッチの効果

ストレッチが心や睡眠に与える効果に関する様々な研究がこれまでに行われ、不安や抑うつの改善、寝つきや睡眠の質の改善をもたらすことが示唆されています。

また、そうした研究の一つとして被験者に就寝前10分間程度のストレッチを行わせた研究では、入眠時間(就床してから眠りにつくまでに要する時間)の短縮が観察されました。心の状態と睡眠、特に寝つきを共に改善したい場合は眠前にストレッチを行うといいでしょう。

プログラム

過去の研究では様々なストレッチプログラムが用いられていますが、概ね心や睡眠に良い効果をもたらすことが示唆されています。このことから、特定のプログラムのみが有効というわけではないと考えられます。自分がやりたいと思ったプログラムを行うことによっても睡眠の改善や不安の軽減が期待されます。

関節や手足を伸ばす等ごく簡単なストレッチも、既存の完成されたプログラムに従ったストレッチも選択肢に挙がります。やり方はあくまで自由です。

プログラムの一例として「みんなの体操」が挙げられます。みんなの体操は、ややゆっくりとしたテンポで行えば1セット5分程度になるため2セットで10分程度の十分な時間になります(もちろん1セットでも構いません)。目が冴えてしまうことがないよう、また下階に響くことがないようゆったりとした軽めの動作を心掛けてください

【関連リンク】
みんなの体操(かんぽ生命)
立位:https://www.jp-life.japanpost.jp/radio/instruction/folder1/index.html
座位:https://www.jp-life.japanpost.jp/radio/instruction/folder/index.html

いずれも動作一覧の右下に印刷用PDFのリンクがあります。眠前にスマホ等の画面を見るとストレッチによる睡眠改善の効果が打ち消される恐れがあるため、動作確認を行いながら実施する場合はPDFを印刷し紙で確認しましょう。

印刷したプログラムを見ることができない場合は必ずしも正しい動作にこだわらなくても大丈夫です。
ただし不適切にストレッチを行った場合は弊害を生じる恐れがある点には御注意ください。注意すべき点を以下に示します。

注意点

ストレッチを行うことによる弊害を避けるため以下に御注意ください。

  • 動作確認のためであってもスマホ等の画面を見ないようにする
    • 睡眠改善の効果が打ち消される恐れがあるため、実施の際に動作確認を行う場合は事前にプログラム等を印刷してください
  • 痛みを感じない程度の強度で行う
  • 目が冴えてしまうような激しい動作を行わない
    • いずれも交感神経を活性化させて睡眠を妨げることに繋がります
  • 怪我に繋がるような動作を行わない。また既に怪我がある場合は、その部分を動かさないようにする
    • 怪我の発生、悪化はいずれも学業の大きな妨げとなります

まとめ

  • 寝る前に短時間のストレッチを行うことにより不安、抑うつの改善や睡眠の改善が期待される
  • プログラムは自由。一例として「みんなの体操」がありプログラムを容易に入手可能
  • 動作を確認するためであってもスマホやPC、タブレットを使うことは避ける(動作を確認する場合は印刷物を用いる)
  • 痛みは感じない程度、かつ目が冴えてしまうことがない程度の強度で行う